Common App Fee Waiverってなに?


初めまして、コロンビア大学1年生のゆきです!学校が始まって1ヶ月と少し経ちました。毎日新しい経験に圧倒されています。大学の学食はとても美味しいのですが、やっぱりだんだんと日本のご飯が恋しくなってきました。最近はなぜかただひたすら日高屋に行きたいです。野菜たっぷりタンメンが夢にまで出てきます。

突然ですが、みなさんCommon App Fee Waiverのことはご存知でしょうか?

アメリカの大学受験では、カリフォルニア大学やMITなど独自ポータルから出願する一部の学校以外、基本的にCommon Applicationという共通のオンラインプラットフォームから出願します。本来ならば出願料が大体一校につき$70-90かかるのですが、Common App fee waiver を申請することで、Common Appから出願する大学の出願料を免除してもらうことができます(これとは別に大学個別の出願料免除システムもありますが、この記事では割愛します)。

まずはCommon Appを開き、Profileのページに行きましょう(出願プロセス自体は他の記事で紹介されています)。すると一番下にCommom App Fee Waiver というタブがあるはずです。

そのタブを開くと、Common App Fee Waiver Eligibility (fee waiverを受けるための資格) が表示され、一つでも当てはまれば申請できます。

アメリカ国内に住んでいない人にはこの項目は関係ないよ~というものがほとんどです。この記事はあくまでも留学生向けに執筆しているので、留学生として出願する人に最も関係のある最後の項目のみ詳しく説明します。アメリカ国内の人向けの項目含めそれぞれ軽く説明をしていきますが、飛ばして最後の項目だけ読んでも大丈夫です。


You are enrolled in or eligible to participate in the federal free or reduced price lunch program.

アメリカ国内に在住する低所得家庭の中高生が、学校で無料または安い金額で食事を受け取れるプログラム (the National School Lunch Program in America)です。このプログラムに参加している人は、Common App Fee Waiverを受ける資格があります。


You have received or are eligible to receive an SAT or ACT fee waiver.

アメリカ国内に在住する経済的に困っている生徒に対してカレッジボードがSAT/ACTの受験料を免除するシステムがあり、すでにSAT/ACTを受験料免除されている場合は、Common Appの受験料免除の基準も満たしているということです。


Your annual family income falls within the income eligibility guidelines set by the USDA Food and Nutrition Service.

USDA (United States Department of Agriculture) は、どこからが教育機関などで支援を受けるべき家庭かを定めるための年収の基準を定めています。その基準年収以下の家庭の生徒は、Common App fee waiver を申請することができます。ただしこちらもアメリカ国内に在住する人のみです。


Your family receives public assistance.

こちらは公的機関の支援を受けている家庭の生徒が当てはまります。アメリカ以外の国の公的機関も対象かどうかは分からないので、もし自分がこちらに当てはまるかどうか不安でしたら、最後にご紹介する方法で申請する方が確実です。


You are enrolled in a federal, state, or local program that aids students from low-income families (e.g., GEAR UP, TRIO such as Upward Bound or others).

こちらもアメリカ国内の人のみです。連邦、州、または地域で、低所得家庭向けのプログラムに参加している生徒はCommon App fee waiver を申請できます。


You live in a federally subsidized public housing, a foster home or are homeless.

こちらはアメリカの連邦政府から補助を受けている公営住宅、児童養護施設、に住んでいる、またはホームレスであることが条件です。


You are a ward of the state or an orphan.

こちらは州の被後見人または孤児であることが条件です。


You have received or are eligible to receive a Pell Grant.

こちらはアメリカ国内に在住していて、ペル奨学金というものを受け取っている人のみです。


You can provide a supporting statement from a school official, college access counselor, financial aid officer, or community leader.

最も分かりやすくおすすめの方法です。上記のどれにも当てはまらない (または当てはまるか分からない) が、受験料が経済的に負担であり出願が難しい場合には、こちらの方法でfee waiver を申請します。留学生でfee waiverを申請する人はこちらの方法を取る人が多いです。学校の先生、カウンセラーに相談して、supporting statement、すなわち「この生徒は経済的に困難な状況にあり、fee waiverが適用されないと出願が難しい」という内容を記入してもらう必要があります。とはいえ、まったく複雑ではないので安心してください。


ということで、最後の方法が現時点では最も留学生にとって確実な方法になります。具体的には、自分でやらなくてはいけないことは

①“Do you meet one or more of the Common App fee waiver eligibility criteria?”に対してYesをマークする。

②自分のフルネームを入力する

③UStrive mentorにつないでほしいかどうか決める (別にYes にする必要はないです。私はNoにしました。)

この3つだけです!Supporting statementについては先生側のアカウントに記入する欄があります。

ほとんどの場合は申請は受理されます。また、追加の書類等を要求されることも基本的にはないはずです。(私の場合はありませんでした。)

ただし、fee waiverを受け付けるかどうかは各大学の裁量だということを覚えておいてください。各大学は、出願者のstatementやpersonal informationをみて、fee waiverの申請を拒否する自由があります。

たとえば、私は出願したほとんどの大学の出願料を免除してもらえましたが、Barnard Collegeからは一度拒否されました。理由は、「finantial aid(大学からの奨学金)の申請をしていないにもかかわらず、fee waiverのみ申請していた」からです。

ただ、一度拒否されても交渉次第では出願料を免除してもらえる可能性があります。私の場合は、予約型奨学金に合格をいただいていたのでfinantial aidは申請する必要がありませんでしたが、大学の出願料については奨学金ではカバーされないので、その旨をメールにて伝えたところfee waiverを認めてもらえました。

ほとんどの場合は受け付けてもらえるが稀に拒否されることもある、ただ事情がある場合には交渉次第で何とかなる可能性もある、ということです。

そしてなにより、Need-aware の Finantial Aid (必要な奨学金の額によって合格率が変動するポリシー)とは違い、fee waiver の申請によって合格率が下がるということは (公式には) 言われていません。ただ、大学によって方針も違うので、もし不安でしたら大学に問い合わせるのが確実です。

Common App からの回答:

私が受験生のときはfee waiverに関する日本語のリソースがとても少なくてリサーチに時間がかかった記憶があります。出願料のせいで選択肢が狭まってしまう、行きたい大学に出願できない、と悩んでいる人にこの記事が届いたらとても嬉しいです。

私が受験生の時に(そしてこの記事を書くときにも)参考にした動画をご紹介します。より詳しく申請までのステップが解説されているのでぜひ見てみてください。(先生、カウンセラー側のステップについても説明されています。)

How to Apply to US Universities for Free 🇺🇸 | Application Fee Waivers for International Students


説明に至らない点がたくさんあったと思いますが、不明な部分が少しでもあればCommon App、または大学に問い合わせてください。意外とすぐに的確な返事が返ってきます。

最後に、今まで目標に向かってずっと頑張ってきて、ついに出願というステップへ踏み出そうとしている皆さんは、本当にすごいです。自分が思っている何倍も何十倍もすごいことをしています。だからこそ、その皆さんの努力が経済的な事情によって生かしきれないことがあれば、とても悔しいです。アメリカ大学受験のいい点は、リサーチと交渉次第で機会が生まれるところだと思います。ぜひ、その機会を活用してください。応援しています!

ばし日和☀️

atelier basi の仲間たちから海外大学への進学を夢見るすべての学生へ、受験や団体活動にまつわる最新情報をお届けします!

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