海外大学出願スケジュール 〜あおいの場合〜

はじめまして、秋から Harvard Universityに進学予定のあおいです。

進学先が決まってからここ数週間は、木彫りや橋巡り、面白い名前の遺伝子を見つけるといった、受験期にはなかなか時間を割けなかった趣味(ニッチな!)を楽しんでいます。その傍ら、大学の新入生説明会にオンラインで参加したり、海外の同級生と交流していると、ふとした瞬間に留学が現実になったことを実感します。

そんな平穏な日々を過ごす中、大変だった受験期の記憶が薄れつつあるので、覚えているうちに受験体験記を書こうと思います。私の体験がどれだけの人の参考になるか分かりませんが、皆さんの不安軽減やイメトレに少しでも役立てたら幸いです。

体験談に入る前に私のバックグラウンドを簡単にお話しします。私は都内の国立中高一貫校出身の帰国子女です。生物学に興味があり、中高時代は2つの研究プロジェクトと動物保護団体でのボランティアに取り組んでいました。また、私の高校からは毎年海外大学進学者がおり、学校からの出願サポート体制が非常に整っていました。海外大受験にチャレンジする学生にとって恵まれた環境にいたと感じています。

それでは、高3の4月から合格発表前までの様子を時系列で紹介します。


高3 春 (4月~5月)

この時期は出願と直接関係のない研究活動ばかりしていました。今思い出せば、早期出願まで半年を切っているのによくそんな余裕があったなと思う一方、コロナ休校で生まれた時間を使って論文や本を読み、自分の興味分野を見つめ直したことは、後々出願/奨学金書類の作成に役立ったと実感することになりました。また、幸運にも atelier basi に入ることができたのもこの時期でした。他校の受験生と交流する機会が生まれたのはメンタルヘルスに非常に良かったです。


高3 夏 (6月~8月)

夏は奨学金の書類と研究活動に時間を割いていました。奨学金の申請書類を書き始めてやっと受験生としての実感が湧いてきたことを覚えています。その傍で、Common App Essay (*1) もなんとなく書き始めました。しかし、当時はリサーチ不足で Common App Essay の存在意義を分かっておらず、「課外活動について書けばいいんじゃないの」としか思っていませんでした。ブレインストーミングもせず文章を書いていた状態を振り返って、非生産的な過ごし方をしたと反省しています。

*1: Common App Essay とはほぼ全てのアメリカの大学への出願で必須とされている、出願者の人物像が伝わるように書くエッセイのこと。


高3 秋 (9月~11月)

9月には課外活動がひと段落つき、本格的に Common App Essay や UC (*2) 系のエッセイに取り組み始めました。インターネットや本に載っている合格者エッセイの例を読むようになると、段々と自分がダラダラと書いていた Common App Essay もどきの不十分さに気がつくようになりました。多くのウェブサイトに立ち寄りましたが、特に役立ったものを参考までに紹介します。

Johns Hopkins University が紹介しているの過去の合格者のエッセイ

<https://apply.jhu.edu/application-process/essays-that-worked/>

New York Times が紹介している大学出願エッセイ

<https://www.nytimes.com/2019/05/09/your-money/college-application-essays-money.html>

Tufts University が紹介している過去の合格者のエッセイ<https://admissions.tufts.edu/apply/advice/past-essays/common-application-essays/>

Yale University による出願アドバイス Podcast

<https://admissions.yale.edu/podcast>

Harvard 学部卒業生によって書かれた出願エッセイアドバイス

<https://www.hackthecollegeessay.com/uploads/1/0/9/5/109505679/hack_the_college_essay_2017.pdf>

とある大学出願サポートコンサルタントによるエッセイアドバイス

<https://static1.squarespace.com/static/5df17d111692551404077c9b/t/5df316c293135176b06f6c0b/1576212378765/McNeil+Admissions%3A+Guide+to+the+College+Essay>

Reddit という電子掲示板の中にある “Applying To College” というチャンネル<https://www.reddit.com/r/ApplyingToCollege/>

Reddit に関しては、出願に関する最新情報を得られるだけでなく、世界中の受験生の様子がリアルタイムで感じられるので、併走している感じで楽しく見ていました。ただ、デマも流れるので注意です。ちなみに、Harvard の今年度合格者と話していると、このサイトを空き時間に見ていたという人が沢山いました。

以上をはじめとしたサイトを通してインプットをしまくったり、両親との対話を通して自己分析を繰り返し、11月頃に Common App Essay を大体書き終えました。Common App Essay が中々終わらないことが最大のストレスだったので、形になった時の安堵感は尋常ではありませんでした。

*2: University of California の略。カリフォルニアにある大学10校の総称であり、Common Application Essayとは異なる出願形式を使う。


高3 冬 (12月~3月)

1月の出願締め切り日までは、Common App Essay を更に手直ししたり、他に必要とされている Supplemental Essay (*3) をひたすら書いていました。20校ほどの大学への出願を目指していたにも関わらず、Supplemental Essay に手をつけたのが期末試験後の12月半ばだったので量が多くて大変でした。エッセイをうまく使い回し、自分のベッドに引きこもってパソコンを打ち続けることでなんとか乗り越えましたが、クリスマスやお正月が潰れたことは悲しかったです。また、atelier basi のメンターの方々にこの時期は多くのエッセイを添削していただき、本当に感謝しています。

1月上旬に全ての出願が終わった頃には猛烈に消耗していて疲労困憊という感じでした。毎日の12時間睡眠と、読書や大学の面接 (*4) を通して徐々に復活していきました。

*3: 大学別に課されるエッセイ。大学によってお題やエッセイの数が異なる。

*4: 圧迫面接ではなく、大学の卒業生と楽しくZoomでお話をするスタイルが主流。


最後に

以上のように、私の受験スケジュールは慌ただしいものでした。最後まで走り切ることができたのは、取り柄の強いメンタルというのもありますが、何よりも周囲の人のサポートがあったおかげだと思っています。

私は基本的に未来志向なので、過去の出来事を振り返ってエッセイを書くプロセスが面倒だと感じることが多々ありました。しかしその過程での内観を通し、自分が多くの人・環境に支えられてきたことや、将来の夢を改めて見つめ直すことができました。こういった意味から、私にとって受験は自分を成長させてくれた非常に意義のある経験であったと感じています。(もう二度と受験をしたいとは思いませんが...)

受験はいつか終わりが来るものだと信じて頑張ってください。応援しています!!



ばし日和☀️

atelier basi の仲間たちから海外大学への進学を夢見るすべての学生へ、受験や団体活動にまつわる最新情報をお届けします!

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