初めまして!
アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク市にある、コロンビア大学理工学部2年の田中祐太朗(ゆーたろー)です!大学では応用数学や哲学、医療工学を勉強したり、していなかったり(?)しています。勉強していない時間は、情報系の研究や医療系の研究を行ったり、atelier basi の運営を行ったり、Netflix をかたっぱしから見たりしています。
この記事では、海外の大学を受験する際に必要なものを説明していきます。ただ、海外の大学と一口に言っても、アメリカやイギリス、ヨーロッパ、アジアなどの国・大学によって必要なものは大きく異なります。今回は、どの国でも各国共通で必要なものに重点を置き、続編で各国の制度をより詳しく説明していく予定です。
各国共通で必要な要素
1. 高校での成績
海外の大学でも重要になってくるのが、高校での成績です。特にアメリカの大学では下記の共通試験に比べ、高校での成績を重要視する傾向にあり、高校3年間(大学によっては中3からの4年間)を通じて評定を可能な限り高く維持することが大切になってきます。もしも低学年で成績が悪かった場合も、上昇傾向を見せることで成長の過程を評価してもらえる場合もあります。イギリスをはじめとする他国の大学では大学によって高校の成績をほぼ加味せず、共通試験で評価するケースも見られます。
高校によって評定の取りにくさは多種多様だと思いますが、推薦状や学校紹介文で学校の評価のシステムを説明してもらいつつ、可能な限り平常点・定期試験の点数を取っていくことをお勧めします。(僕自身あまり取れておらず、出願時に激しく後悔していました)
2. 英語検定試験
日本の一条校(日本の高校教育課程に従っている学校)に在籍している場合、英語の運用能力を証明するため、英語検定を受験することが必須です。必要な語学試験の種類や点数は出願する大学によって大きく変わってきますが、大まかな目安は以下の通りになります。
試験の種類
- TOEFL iBT(世界各国で認められている、受験者が最も多い主流の語学試験。)
- IELTS(主にイギリスやオーストラリアの大学で使用されている語学試験。)
- Duolingo English(比較的新しく、受験費用が安価で在宅受験が可能な語学試験。稀に使用を認めていない大学もあるので注意!)
目標点数の目安
※CEFR : Common European Framework of Reference for Languages. 6段階に分けられた語学運用能力の共通指標であり、近年では日本でも導入が進められている。
上の表は一般的な傾向を示しており、必ずしもこの通りではないことに注意してください。大学ごとに細かい必要要件を設けているので、「〇〇(大学名) English Requirements」と検索し、どの試験でどの程度の点数をとる必要があるか確認し、しっかり必要な条件を超えられるように、早い段階(高校1-2年生)から少しずつ準備していくことをお勧めします!
3. 共通試験
アメリカでは大学進学適性試験として SAT / ACT が多くの受験生に受験されており、他の多くの国の大学でもこれらの試験の結果が評価対象になります。以前は多くの大学がこれらの試験のどちらかを受験することを必須としていましたが、新型コロナウイルスの流行を受け、多くの大学が昨年度・今年度は任意(受験しなくても不利にはならない)としています。SAT / ACT の受験会場は全国の主要都市にあるものの、席数は限られており、受付が開始され次第可能な限りすぐに申し込むことが大事です。アメリカの現地の高校生を対象とした試験のため、求められる英語力は非常に高く、語学試験のレベルを超えています。これらの試験において高得点を必要とする大学を志望する場合は、多読などを通して英語力を着実に伸ばし、難解な文章も早く正確に読み解く能力を身に着けることが非常に大事になってきます。
また、A Levels (イギリス)や Advanced Placement (アメリカ)の試験など、専門科目の試験の受験を必須としている大学も一部あり、これらの大学に進学を希望する場合、より早期から対策を行い、これらの試験を受験できる会場(国内では限られている)に相談し、申し込むことが必要となります。さらに、大学によってはこれらの代替として日本の共通テストを認めている大学もあるため、大学側にも問い合わせることも大切です。
4. 課外活動の実績
海外の大学に出願する際、課外活動の実績や受賞歴を記載する欄があり、高校時代を通じ、勉強以外にどのようなことに取り組んできたかが評価されます。課外活動の種類ややり方は本当に様々であり、例えばアカデミックな研究や英語系の大会、学校の部活動、アルバイト、家事の手伝い、音楽やスポーツなど、授業外で行ったことが全て含まれます。
重要なのはやったことの凄さや規模感ではなく、自分が本当に好きなことをやっているのか、自分が置かれている環境を全力で活用できているのか、に尽きます。中学の終わりから高校時代を通じ、学校の勉強だけではなく他のことも精力的に活動していくことが、自分の学びややりたいことの明確化に繋がり、受験にも繋がります。
5. 推薦状
多くの大学では出願する際、学校や課外活動にて指導してもらっていた教員や指導者による推薦状を1〜3通用意する必要があります。推薦状は授業態度や学内・学外での活躍、所属するコミュニティーへの貢献などを文脈を含め客観的に評価してもらえる貴重な機会であり、自分を最も理解してくれている先生にお願いすることをお勧めします。
また、アメリカの大学に出願する際は併せて学校紹介(School Profile)を用意してもらう必要があります。学校紹介は学校のカリキュラムや規模、学校行事、進学実績などを記した文書であり、大学側に自分の教育的背景を理解してもらうために提出するものです。学校の先輩がアメリカの大学に出願していた場合は資料が学校に残っている可能性もありますが、もし資料が存在しない場合は先生と協力しつつ、一から作成する必要があります。
推薦状や学校紹介など、日本の大学受験に比べ、先生や学校に協力をお願いしなければいけない要素が多くあります。そのため、出願締め切りの約半年前から先生にお願いし、少しずつコツコツと準備していくことが大切になってきます。
まとめ
上記の項目に加え、多くの大学では志望理由書やエッセイを様々な形で科されます。アメリカの大学と他の国の大学では求められるエッセイが大きく異なるため、この記事では触れませんでしたが、様々なケースに分けて今後説明していく予定です。
大学によってこれらの項目のうち、どの項目が重要視され、どの項目はあまり評価対象に入らないかは千差万別であり、一概に説明できません。今後このブログで、どのように準備していけばいいのか、どのように大学調べを進めていけばいいのかを、様々なバックグラウンドをもった大学生が自分たちの経験に基づいて説明していく予定なので、引き続きチェックしてください!
ゆーたろー
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